2021-01-01から1年間の記事一覧

『数、方程式とユークリッド幾何』メモ

65ページ 系 2.3.16 加法群 の自己同型の群は,既約剰余類の乗法群 と同型である. 最後の「同型」は,自己同型の群と既約剰余類の乗法群の間の「同型」.「同型」がたくさんでて,混乱する. たとえば, は,加法群として見た場合, からなる群で,その単位…

『ガロワと方程式』の見落とし項目

(p.112) 拡大体の同型の個数の決定. [定理 5.2] 上代数的数は,任意の同型により 上の共役数に写される。 証明:(略) この定理から,代数的数 を に添加した体 に同型な体 は,ある の共役数 があって, となることがわかります. の元は不動ですから, (…

代数方程式が解けることを「体」で表現すること

『今度こそわかるガロア理論』(p.147) [定義] 根号表示 を含む体 上の多項式 の根 が( 上で)根号表示されるとは, の元と根号 と四則演算によって が表せるときにいう.そして 上の多項式 のすべての根が( 上で)根号表示されるとき, は代数的に解けると…

各書籍の「ガロア(ガロワ)拡大」

「ガロワと方程式」,「代数の世界」の定義中の「すべての共役体が一致している」というのがしっくりこない.体 K が体 F 上のガロワ拡大であるというのは,要は,K は F 上の代数拡大で,K の各元の(F 係数の) 最小多項式(既約多項式?)は,重根をもた…

ガロワと方程式

6.1 ガロワ拡大とガロワ群 [定義 6.1] ガロワ拡大体 体 の分離拡大体 の 上のすべての共役体が一致しているとき,この共通の体 を, のガロワ拡大(体)であるという. 補足 「体 の分離拡大体 」: は,その任意の元が 上分離的(元が重根を持たない最小多…

今度こそわかるガロア理論 芳沢光雄

[定義] 自己同型写像 群 から の上への同型写像を の自己同型写像という. の自己同型写像全体からなる集合を と書くと, は写像の合成に関して群となり( 上の対称群 の部分群),これを の自己同型群という(単位元は 上の恒等写像). [定義] 代数拡大 体…