本質を学ぶ ガロワ理論最短コース

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■1の原始 n 乗根の性質(5つ)

(1) \Phi_n(x) の根

\Phi_n(x) の根はすべて \zeta^kkn と互いに素)の形(\zeta のべき)になります.以下,\Phi_n(x) の次数を s とおきます.この s1, 2, \cdots, n - 1 のうち,n と互いに素な整数の個数になります.この s\phi(n) と表し,\phi(n)オイラー関数といいました.

(2) \Phi_n(x) の根の式

\Phi_n(x) の根の式は,s - 1次以下の \zeta多項式で表せます.実際,(1) より根の式を f(\zeta)/g(\zeta) と表します.g(\zeta) \neq 0 なので,…

\Phi_n(x) の根の式』とは、何か?

例えば、\Phi_6(x) = x^2 - x + 1 で、その根は、(1 \pm \sqrt{-3}) / 2。よって  \zeta = (1 + \sqrt{-3}) / 2\zeta でない方の根は、(1 - \sqrt{-3}) / 2 = \zeta^5 だが((1) の内容)、1 - \zeta = 1 - (1 + \sqrt{-3}) / 2 = (1 - \sqrt{-3}) / 2 = \zeta^5 で、1次の \zeta多項式で表すことができる、というのが (2) の内容。